食中毒

私がイギリスで生活して2週間が過ぎたころ、とても寒いと感じる夜がありました。

私は、ホストマザーに

「昨日は、とても寒かった。私には、もう一枚布団が必要だ。」

と訴えました。でもホストマザーは怪しんだように

「昨日はそんなに寒くなかった。この家には、余分な布団はない。」

と言ってとりあってくれませんでした。

私は、なんて冷たい人なんだ。昨日はあんなに寒かったのに。

風邪でもひいたらどうしてくれるんだと思いながら学校に行きました。

学校から帰って、私は、ホストマザーにもう一度必死に布団について頼みました。

でも結果は同じでした。

次の日の明け方、私は、お腹を下しました。

信じられないことに血便が!?

こんなことは、日本でもなかったことなので

すごくびっくりしました。

そこへホストマザーが起きてきて、床にかがみ込んでいる私に

どうしたのかと尋ねました。

私は、お腹が痛いことを伝え、熱を計らして欲しいと頼みました。

ホストマザーは、熱はないと思うと数回つぶやきながら

体温計を持ってきてくれました。

計ってみると38度を越えていました。

私は、この時点でようやく自分が食中毒にかかったのだと解りました。

気候が寒かったのではなく、自分に悪寒が走っていたのだと。

私は、懇親の力をこめて「I had something bad !」と言いました。

ホストマザーは、ちょっと驚いたようでしたが、

私が予想していたほどでは、ありませんでした。

日本では、食中毒なんて起こったら、一大事!

食中毒を起こしたお店は、しばらく営業停止になって、

評判もがた落ち。これから先やって行けるのかってもんじゃないですか。

そんな大変なことがおこったのに、なんでそんなに反応が薄いの?

と心底、思いました。

しかし、イギリスでは、食中毒はしょっちゅう起こるのです。

でも、注意していれば、ある程度は防げます。

イギリスなんて全ての国が先進国と認める、押しも押されぬ先進国なのに。

なぜか、よく食中毒が起こるのです。

イギリスは、一日の間に気温が激しく変動するので、

同じ商品でも食べる時間によってあたったり、大丈夫だったりします。

しかも腐っているかどうかを見分けられる人が少ないらしいです。

とくにチキンは、危ないのです。

私も時間的に考えて、カフェで買った700円のチキンのサンドイッチに

あたったのだと思います。

ちなみに一番安全なのは、ツナです。

私は、これから英語で病状を伝えることに不安を感じつつ、

学校で知り合ったおばあちゃんが、ヘンドンに日本人医師がいると言っていたことを

思い出し、チラシを見つけました。

超ラッキーなことに私がステイしていたヘンドンセントラル駅のすぐ近くに

日本人のための医療施設があったのです。

みなさんヘンドンセントラルですよ。

よく覚えておいて下さい。

そこでは、医師も看護婦も受付も日本人でした。

私は、保険に入っていたので、無料で治療をうけることができました。

めんどうくさい手続きもいっさいありませんでした。

日本語で治療をうけながら、本当にありがたいと思いました。

診断の結果、食中毒でした。

バクテリアによるもので、血便が出るくらいなので、

そうとうきついバクテリアだったのでしょう。

私は、医者にコンソメスープならのんでも良いと言われ、

スーパーでコンソメスープを買って帰りました。

それは、日本で売っているコンソメスープのパッケージに

似ていました。

しかし、それは、料理の味付けに使うスパイスだということがわかり、

飲みませんでした。言語が通じないって大変なことだと

感じました。もし間違ってスパイスをのんでいたら、

どうなっていたのだろう。。。。

適切な処置のおかげで、4日間、何も食べず、飲み物だけで

生活した後、無事に回復しました。

さあ、食べ物が食べられるぞという時、本当に日本の

おかゆが懐かしかったです。

そんな私にホストマザーがイギリスのおかゆを出してくれました。

それは、米を砂糖のい〜っぱい入った牛乳で煮詰めたのかと

思わせるもので、食べた瞬間、あまりのまずさに、

食中毒が再発しそうでした。

私は、ホストマザーに悪かったのですが、ほとんど食べれませんでした。

ホストマザーは、こんなにおいしいのに、なぜ食べないのか不思議そうでした。

文化の違いって本当に恐ろしい。

味覚までも、こんなに違うのかと感じました。

みなさんもイギリスに行った時は、食中毒に注意してくださいね。(^^)。






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